Q 小学生の息子の口臭が気になります。
口臭の元は、細菌によって分解されたタンパク質が臭気の元となるメチルメルカプタンなどの物質に変化するためです。口の中は食物の残りや歯垢、細菌の死骸など、臭気の元となるタンパク質が常に存在しています。
むし歯で生じた深い穴や歯周病で生じた歯と歯ぐきの間の深い溝は、歯ブラシが届きにくく口臭の発生源となる事があります。また、舌の表面は小さな凹凸があり舌苔と呼ばれる白や褐色の付着物が見られる事があり、これが厚くなると口臭の原因となります。舌苔が気になる方は歯ブラシではなく専用のタングクリーナーを使ったセルフケアーが効果的です。当クリニックでもタングクリーナーの使い方を指導していますが、実際に使われたお母様は、舌苔がごっそりとれて、かつ使用前後で口臭がかなり改善するのでびっくりされます。
ケアをしても改善しないときは、蓄膿症などの耳鼻科の病気や、胃腸系の病気、口臭が無いのにあるように感じる心因性の自己臭症等が考えられますが、小児ではまれです。
Q 余分な歯(過剰歯)がある、と指摘されました。
歯科健診でレントゲン検査をしたところ、上顎に乳歯でも永久歯でもない余分な歯がある事を指摘され、とても驚かれたとの事です。このような正常な歯以外の余分な歯を過剰歯といい、特に上顎の真ん中付近によく見られます。
正常な永久歯の生えかわりを妨げるような位置にあれば適当な時期に抜歯をします。過剰歯はしばしば歯ぐきや歯を支える骨の中に埋まった状態で見つかるので、そのときは歯ぐきを切開し、歯の周囲の骨を少しけずって抜歯する事になります。
そのまま放置すると、過剰歯のある部位にもよりますが、歯並びに悪影響を与える事があります。歯科医院で定期的に健診を受けて、生え変わりの時期である5~6歳になったらレントゲン検査で歯の過不足をチェックし、早期発見早期治療で対応して行く事が大切です。
Q 小学校入学を機に歯みがきを子どもにまかせたいと思っています。だいじょうぶでしょうか?
いいえ、個人差はありますができれば小学4年生くらいまではみてあげてください。小学1年生のころは新しい永久歯が生え始める時期です。生えたばかりの永久歯は石灰化が未成熟なためちょっとしたみがき残しでもたちまちむし歯になってしまいます。そんな永久歯をむし歯にしないためには丁寧な歯みがきが必要です。でも小学校低学年のお子さんにはそんな手先の器用さはまだ備わっていません。ちゃんとした自己管理ができる時期は小学4年生以降だとお考えください。
Q 乳歯のむし歯が悪化して膿がたまっています。診てもらった歯医者で抜かなければいけないと言われましたが、本当に抜いても大丈夫でしょうか?抜いた後は放っておいても問題はありませんか?
膿がたまるというのは、乳歯の神経が死んでしまい、根っこの周囲の歯槽骨に感染が広がった状態を意味します。抜くか抜かないかは、根っこの状態や、歯槽骨の吸収の有無、生えかわりの永久歯がどこにあるかなどを総合的に判断して決めます。一般的には一度感染した乳歯はなかなか治らないので、永久歯への悪影響を避けるため抜歯を行うことはまれではありません。抜いた後どうするか、これも人によってまちまちなので、個別に対応しています。一般的には乳歯を抜くと隣の歯が傾斜したり、ずれたりしやすいので、抜いたスペースを温存する(保隙といいます)ための装置を入れることが推奨されています。しかし保隙する必要がまったくないお子さんもおられます。かかりつけの小児歯科医と相談の上、十分に納得されてからされるといいと思います。
一部の保隙装置は、平成26年より健康保険適用となりました。
Q 永久歯がでこぼこに生えてきました。矯正治療は必要ですか?
歯の大きさと歯を支える顎の骨の大きさの不調和が原因です。生えかわりをじゃまする乳歯があれば、乳歯を少しだけ削るか抜いて様子をみます。4本の前歯の生えかわりを待って矯正治療が必要かどうかを判断します。この時期にすぐ矯正をしないと手遅れになる、ということはないと思います。
Q 小学生で歯列拡大の矯正をすれば将来歯を抜かなくてすむと聞きましたが本当ですか?
はい、確かにそういう方もいらっしゃいますが、全員が抜かなくてすむということはありえません。歯列拡大といっても限界はあるし、極端に歯が大きい方や顎が小さい方もおられます。無理な歯列拡大の結果、前歯が突出したり、上下の歯がかみ合わないなど新たな別の不正咬合をまねく可能性もあります。最終的な治療ゴールが定まらないまま「とりあえず歯列拡大」という治療(いわゆる床矯正治療)は当クリニックでは行っておりません。